自分にダイレクトメールが届いたらどうするかを考える

消費行動、つまり「買う」ということをしない日本人はいません。この国の資本主義の中で経済活動をしていれば、必ずあなたも「消費者」となっています。その際、何でもいいので自分が受けると嬉しいサービスはなんなのかを考えてみてみましょう。どのようなダイレクトメールが自宅に届くと捨てないのかということです。不思議なもので、働いてみると自社のサービスや商品にはあまり魅力を感じることが出来ないものです。商売の裏側や、商品の本当の所などを知ってしまうと尚更です。そこが販促の一番難しいところでもあります。それでも販促担当者はそれを売らなければいけません。実は、販促担当者は裏側や商品の仔細な荒探しなどはしないほうがいいのです。エンドユーザーと近い視点で商品やサービスを見ることが出来なければ、商品の良さを伝えることが「しらじらしく」なってしまうからです。その上で、自分がどのようなダイレクトメールが届けば嬉しいのかを考えてみてください。
ダイレクトメールは自分の住所宛に届きます。そして宛名も書かれています。大量に投函されるポスティングチラシや新聞折り込みとは違うのです。封筒に入っていれば、何かの大切な通知かもしれないと思ってそのまま捨てずに自宅に持ちいれ、封を開けるものです。中身を取り出し、何が記されているのかを確認するのです。ダイレクトメールが届いたユーザーかとる行動は、そこまでは概ね共通しているといっていいでしょう。封書はまず開きます。あとは圧着式のはがきなどはめくって剥がし、中面を確認します。そう、ダイレクトメールはかなりの確率で「見てもらえる」ものなのです。
ユーザーにそこまでのアクションを促すダイレクトメールですから、その内容が期待はずれでは失礼なのです。販促担当者はまずそこまで考えておく必要があります。どのような内容であれば失礼ではないのか、というラインはあなた自身の感覚で求めてみてください。「新商品が入荷」という情報であれば満足するのか、それともその新商品をダイレクトメール割引で購入できれば満足するのか、などといった具合です。ほとんどの方は「割引」を好みます。それは当たり前です。しかし、紹介されている商品が別に自分の好みではない場合、いくら割引が表示されていても興味がなければそのダイレクトメールを捨てることになります。ですから、ダイレクトメールには受け手側の「属性」を考えることが必ず必要なのです。男性に女性物の服を紹介したところで、なんの意味もないのです。あとは顧客の予算規模です。過去の購入履歴から、どのような価格帯のものを好んで購入するのかということまでセグメント出来れば、ダイレクトメールの反応率は飛躍的に向上します。「相手のために送る」という意識がなければ、どのような豪華なダイレクトメールでも失敗してしまうことは目に見えているのです。ただラベルを貼るだけではいけないのです。受け手はどんな人なのか、ということを加味しなければ、ただチラシにラベルを貼っただけというなさけないダイレクトメールになってしまうでしょう。