捨てられないダイレクトメールにするためには

ダイレクトメールは自宅のポストに届きますから、マンションなどの公共のチラシ用ごみ箱などに捨てられる可能性は低いでしょう。個人情報がラベルとして貼られているダイレクトメールはそのような意味では「チラシよりは捨てられない」といってもいいのではないでしょうか。ですが、それが自宅に持ち帰られればハナシは別です。最近では家庭用のシュレッダーなども一般化していますから、一旦自宅に持ち入れられ、それから「不要」と判断されれば容赦なく裁断されて捨てられることになります。ダイレクトメールの一通一通に「コスト」がかかっていますから、「捨てられる」ということは「販促予算」を捨てられているということと同義です。ダイレクトメールを用いた販促において、再重要項目は「捨てられない」ということです。そのダイレクトメールがユーザーの手元にある限り、購入してくれる可能性が残ります。捨てられればその可能性事態が「0」になってしまうのです。それではどのようなダイレクトメールが「捨てられない」のかを考えてみましょう。
一番効率的なものは、「ダイレクトメール限定」の情報が掲載されていて、且つ「そのダイレクトメールを持参して提示すれば○○パーセント割引」というような内容です。ダイレクトメールそのものが金券と等しくなるので、大変効率的です。ユーザーがその対象商品を本当に購入するつもりがなくても、そのようなダイレクトメールは捨てられずに取っておかれる可能性が高いでしょう。「購買意欲」から「購買」へ繋がるその「アクション」は『タイミング』といえます。何かの拍子にその店舗に立ち寄ることがあり、そのダイレクトメールを持っていれば、購入する確率が高まります。捨てられないということは、そのような可能性を維持するために大切なことです。「後で買おう」と思っていても、忘れてしまうことはよくありますが、少なくとも割引の恩恵を受けて購入しようという意識は生んだことになります。また、購入するかどうか迷わせることが出来ているといえます。販促において最大の威力を発揮するのは「価格訴求」です。ある意味、これ以上の広告はありませんし、これほど人の購買意欲を喚起する要素も他にはありません。
「捨てられないダイレクトメール」は、人が「一番欲している情報」を提供し、且つ「持っておく意味」を付与することで生まれます。ただ商品を並べただけ、ただ「バーゲン」と書くだけでは、いつ捨てられてもおかしくないのです。そして、様々な情報が飛び交うなか、一度捨てたダイレクトメールのことを思い出す確率は限りなく「0」に近いでしょう。「持っておく意味がない」ダイレクトメールを作成してしまった時点で、販促予算を捨てたことと同義なのです。捨てられないダイレクトメールは、「捨てたくないダイレクトメール」です。これを念頭においたクリエイティブを実践しなければ、いつまでも反応率が悪いままでしょう。